リジュセア点眼
近年、スマホやタブレットの使用増加に伴い、子どもの近視が急速に増えています。足立慶友眼科では、小児期の近視の進行を抑えるために安全で効果的な治療法として、低濃度アトロピン配合の点眼薬「リジュセア」による治療を行っています。この記事では、リジュセアの効果や処方の流れ、注意点について詳しく解説しています。

上村 文
Aya Uemura
大学病院レベルの最新設備を備え、地域の皆様に安心して受診いただける“かかりつけ眼科”を目指しております。一般的な眼科診療から高度な治療まで幅広く対応し、患者様に寄り添った医療を大切にしています。 また、学校医として、地域の子どもたちの目の健康にも力を入れております。
リジュセアとは

リジュセア(リジュセア®ミニ点眼液0.025%)は、小児期の近視進行を抑えることを目的に開発された日本初の近視進行抑制点眼薬です。
有効成分はアトロピン硫酸塩水和物(0.025%)で、主に5歳〜15歳のお子さまを対象に、毎晩1回、就寝前に点眼することで、近視の進行を軽減するとされています。
瞳孔への影響を抑えた製剤設計により、まぶしさや手元の見づらさなど日常生活への影響を最小限に抑えています。また、防腐剤を含まない1回使い切りタイプのため、長期治療でも安心して使用できます。
近視の進行を抑制することが大切な理由
子供の近視は、多くの場合、眼球が前後に伸びて楕円形になる「眼軸長の伸び」によってピントが合わなくなり、遠くが見えづらくなることで生じます。近年では、スマートフォンやタブレットなどの普及により、近くを見る時間が増え、近視の低年齢化と進行が問題になっています。
一度伸びてしまった眼軸長は元に戻ることがなく、放置すると将来的に強度近視や網膜剥離、緑内障などの眼疾患のリスクが高まります。そのため、子供のうちから近視の進行をコントロールすることがとても重要です。早期の対策が、お子様の生涯の視力を守ることへと繋がります。
リジュセアの効果

リジュセアは、5歳〜15歳を対象とした日本国内の臨床試験において、2年間の使用で近視の進行を抑制する効果が確認されています。
リジュセアには眼軸長の進展に関連する「ムスカリン受容体」をブロックする効果があるとされており、眼球の前後への伸びを抑制することで、近視の進行を抑えると言われています。毎晩1回の点眼で、長期的な近視進行のリスクを減らすことが期待できます。
リジュセアの副作用は?
リジュセアは、防腐剤を含まない低濃度アトロピン製剤で、安全性に配慮した設計になっています。虹彩・毛様体への移行性を抑えた製剤設計により、散瞳(瞳孔の拡大)や調節障害(近くを見づらくなる)などの副作用が軽減されており、日中の生活への影響を最小限に抑えています。サングラスもほぼ不要です。
ただし、まれに軽度のまぶしさ、結膜充血、頭痛、視力障害などが起こることが報告されています。症状が気になる際は、医師にご相談ください。
リジュセアをおすすめするお子さま

リジュセアは、以下のようなお子さまに特におすすめしています。
- 軽度から中等度の近視がある方
- 5歳〜15歳のお子様
- ご両親のどちらか、または両方が近視の方
- 定期的な通院が可能な方
近視は遺伝的な要因が強く、予防が難しいと言われています。そのため、早期発見と対策が非常に重要です。
早期発見のためにも、ご家庭でときどき視力のチェックをしてあげましょう。道を歩いているときに遠くの標識を読ませたり、日常生活で遠くの文字や物がはっきり見えるか聞いてあげましょう。
これらで気になることがあったり、お子様がテレビを近くで見たがる、遠くのものを見づらそうにするなどのサインが見られた場合は、早めに眼科を受診しましょう。
近視のサイン
- 目を細めていることが多い
- 恒常的な斜視がある
- テレビを近距離で見たがる
- 本やノートを顔に近づける
- 遠くの標識や黒板の文字が見えづらい
- 頻繁にまばたきをする、目をこする
リジュセアの処方の流れ

リジュセアの処方は、以下のような流れで行います。適応確認までは保険診療、治療開始以降は自由診療となります。
まずは当院までご相談ください。
お子様の視力や近視の進行が気になる方は、お気軽にご来院ください。

視力検査・眼科的な診察を実施します。(保険診療)
眼軸長・屈折度・眼圧など目の状態を詳細に確認します。調節麻痺下での屈折検査も行い、リジュセアの適応となるかを判断します。

治療内容のご説明と同意書のご記入。
効果・用法・副作用・注意点・費用などをご説明します。ご自宅で同意書にご記入いただきます。
初回処方(自由診療開始)。
保護者の方にご来院いただき同意書をお預かりします。点眼薬1箱(30日分)をお渡しします。
1か月後に経過チェックのため来院ください。
副作用の有無や目の状態を確認します。問題がなければ点眼薬3か月分を処方します。以降は3か月ごとの定期受診となります。

リジュセアの使用方法

リジュセアは、1日1回、夜寝る前に1滴点眼します。できるだけ毎日同じ時間帯に使用することで、より安定した効果が期待できます。
点眼後は目を閉じ、まばたきをせずに1〜2分ほど安静にしておくと薬がしっかりと吸収されます。
本剤は1回使い切りタイプです。開封後は薬液が残っていても必ず捨ててください。アルミ袋開封後は3か月以内に使用し、遮光用投薬袋に入れて室温で保存してください。
近視の進行が安定する10代後半まで、継続して治療を行うことが望ましいです。
リジュセアの注意点

リジュセアは毎日継続して使用することで効果を発揮する治療薬です。そのため、途中で点眼を中断してしまうと、近視の進行スピードが再び早まる「リバウンド効果」が起こる可能性があります。自己判断で点眼を中止するのはやめましょう。
また、リジュセアは「現在の視力を良くする薬」ではなく、「近視をこれ以上進行させないようにする薬」です。視力を回復させるのではなく、現状を維持するための治療であることをご理解ください。
ご家族の協力のもと、毎日の点眼習慣をしっかりと継続することが、将来の視力を守るためにとても大切です。不安な点があれば、いつでもご相談ください。
リジュセア治療は、視力を回復させるのではなく、これ以上進行させないための治療です。
リジュセアの費用
リジュセアによる近視進行抑制治療は、保険適用外のため自由診療となります。以下が当院での費用の目安です。
| 項目 | 費用 | 頻度 |
|---|---|---|
| 初診時 | 3,000円 | 最初の1回 |
| 通常診察 | 2,000円 | 受診ごと |
| サイプレジン検査 | 3,000円 | 年に1度 |
| リジュセア®ミニ点眼液0.025%(30日分) | 4,400円 | 1箱=約1か月分 |
※本治療は自由診療のため、近視に関連する診察・処方はすべて自己負担となります。
※1箱あたりの使用期間は約1か月(30日分)が目安です。
※治療期間中は効果の判定や安全性の確認のため、定期的な検査が必要です(初回1か月後、以降3か月ごと)。
※6か月ごとに眼軸長(眼球の長さ)の測定を行います。
※1年に1度、調節麻痺下での屈折検査を実施します。
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この記事の監修者
足立慶友眼科 院長
上村 文
Aya Uemura大学病院レベルの最新設備を備え、地域の皆様に安心して受診いただける“かかりつけ眼科”を目指しております。一般的な眼科診療から高度な治療まで幅広く対応し、患者様に寄り添った医療を大切にしています。 また、学校医として、地域の子どもたちの目の健康にも力を入れております。
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